5月17日の映画「聲の形」パッケージ発売を記念して、「聲の形」リバイバル上映と舞台挨拶が行われました。今回は「聲の形」舞台挨拶史上初の、山田尚子監督の登壇がありませんでした。

 舞台挨拶前には、Blu-ray初回限定版映像特典の新規アニメーション「恋をしたのは」、「speed of youth」がフルサイズで流されました。

日時:2017年5月21日20:30回上映前
会場:丸の内ピカデリー2
登壇者:早見沙織(西宮 硝子役)、金子有希(植野 直花役)、石川由依(佐原 みよこ役)
司会:松竹 向井
※敬称略
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 今までどおり、ほぼ自分のメモ用にですがトークショーの様子を纏めてみました。一部聴き逃しやメモ間違い微妙なニュアンスの違い等あるかもしれませんが雰囲気だけでも味わって貰えたら幸いです。
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司会:今回はパッケージ発売を記念してのリバイバル上映&舞台挨拶ですが、まずは皆さんからご挨拶をお願い致します。

早見:本日はお越しいただきありがとうございます。西宮 硝子役の早見沙織です。公開から時間が経っても、皆さんと時間が共有できて嬉しいです。

金子:植野 直花役の金子有希です。本日は沢山の方に集まって頂き嬉しいです。本当にこの3人が揃うのも久し振りです。楽しんでいって下さい。

石川:佐原 みよこ役の石川由依です。本日はお越しいただきありがとうございます。今日が、映画館で「聲の形」を観る最後の機会になるかと思います。楽しんで貰えたら嬉しいです。

司会:では質問コーナーにいきましょう。改めて現在のお気持ちは如何でしょうか。

早見:時間が経つのは早いですよね。アフレコから1年があっという間で、もうパッケージが発売するんだと改めて思いました。

金子:「聲の形」は長い間上映が続いていたので、パッケージ出るまでが早い気がします。

司会:大垣コロナシネマワールドではなんと8ヶ月ものロングランでした。
金子さんは大垣にも行かれたんですよね。

金子:大垣にはイベント(2017年4月2日の「アニメフェスティバルおおがき」での岩田光央・外崎友亮両氏との声優トークショー)で行ったのですが、本当に映画のままで感動しました。特に川の水草がそのままで感動しました。行ったのがアフレコ後だったんで、アフレコ前に行けたら良かったです。
皆さんにもぜひ観に行ってもらいたいです。

石川:「聲の形」はもともと原作から読んでいまして、自分が立ち止まった時に読み直したりしていました。今回、漫画以外に映画という形でパッケージ発売となったので、自宅でも観られるようになりました。皆さんも立ち止まった時に観て貰えたらと思います。

パッケージが発売となったので今度、友達と上映会をしようと思っています。

司会:ここで山田尚子監督からの手紙を紹介したいと思います。

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丸の内ピカデリーにいらっしゃる皆さん、早見さん、金子さん、石川さん、こんばんは。監督の山田です。
今回はパッケージ発売記念の上映会ということで、遠く東京へ思いを馳せお手紙認めました。
「この映画は関わったスタッフみんなで夢中になってつくりあげた作品です。本編もさることながら、特典やパッケージデザイン、 メニュー画面など、隅から隅までスタッフの愛の結晶でできた初回限定盤。本当にお勧めです」(カッコ内は公式ニュースより引用)

追伸1 BOXから特典から豪華なパッケージ版は本当にオススメです。

追伸2 司会の向井さんが噛まずに読んでくれたらうれしいです。
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司会:以前、早見さん、入野さんの2人のお手紙を読んだ際に噛んでしまいまして……。

早見:あ、そうだったんですか。今回は噛まなかったですね(笑)

司会:今回で30回目の舞台挨拶ですが、早見さんは最初はここ(丸の内ピカデリー2)での完成披露上映会で舞台挨拶されましたよね。

早見:「聲の形」はここで始まり、またここに戻ってこれましたね。

司会:今回のパッケージですが、蓋を開けると硝子と将也のイラストが出てきます。

早見:画面がやさしい。

金子:特典映像がとてもステキですよね。あれだけで泣けます。
監督はお花にこだわる方なので、花言葉を調べてみると面白いですよ。

司会:新規アニメーション「恋をしたのは」にもお花が出てきますね。

早見:スタッフ陣の愛情が凄く籠もっていますよね。

金子:オーディオコメンタリーも観ましたよ。

早見:私は監督と悠木碧ちゃんと出演しました。

金子:コメンタリーは、普段は聞く事のできないスタッフさんのこだわりが凄く面白かったです。花火のシーンとかなるほどと思いました。

司会:大切なことを聞くのを忘れていましたが、今回初めてご覧になられる方いらっしゃいます?

(会場から数名挙手)

早見:公開から時が経つほど、初めての方に来て頂けるのは、作品が広がっている感じがして嬉しいですね。

司会:アフレコの思い出話とかありますでしょうか。

早見:役柄が難しく緊張してました。
まさに、この作品の空気が乗っていたようなアフレコ現場でした。

金子:アニメのアフレコは久し振りで緊張しました。知らない人ばかりでどうやって現場に入っていこうかと思いましたが、めっちゃ話しかけてくるなと思われていたらどうしよう。

早見:だいたい2日間で録りましたよね。

石川:みんなで集まって録りました。

司会:京都の舞台挨拶を今回の3人と山田監督でまわったのですが、すごい大雨で渋滞にも遭い大変でした。なんとか開始5分前に会場入りできました。

石川:なんとかリップだけ塗っていきました。
向井さんが話を伸ばし時間をつくってくれました。

司会:自分はズブ濡れの状態で舞台挨拶しました。

早見:(会場に着くまでは急ぎましたけど)トーク内容には急ぎはなかったですよ(笑)

早見:最近になって、海外からの反応がいま頂けて嬉しいです。

金子:アメリカ人からのリプとかtwitterで来ました。
「アメリカじゃあまだ観られないよ」とか。
英語なんで一所懸命解読しています。

石川:世界各国普遍的なものなんですね。

司会:監督も海外で講演してきましたよ。

金子:それは英語でですか?

司会:いや通訳さんが入っていました。
先日も、第26回日本映画批評家大賞アニメーション部門で作品賞を頂き、西屋さん(キャラクターデザインを担当)が緊張しながら登壇してました。

金子:スタッフ陣のコメンタリーのこだわりは感動しました。

早見:アニメは絵も話しも何ひとつ欠けても駄目ですよね。

司会:お気に入りのシーンとかありますか?

金子:(劇中のポーズをとりながら)あー、でもこれネタバレになっちゃう。
早見:劇中の小物がかわいいと思いました。監督の愛情を感じます。

石川:しそジュース飲みたい。

金子:私は目玉焼きを食べたくなります。

司会:それぞれ演じられたキャラクターについて語って下さい。

早見:硝子に対しては(アフレコ時の)演じている時に思ったことと、今現在感じていることにブレがありません。1人の人間として生きています。硝子はそれを人一倍感じさせてくれるキャラクターです。
(アニメのキャラクターはこの子はこういう性格といった風に)、属性だとかラベリングとかしたくなりますが、聲の形のキャラクターには、そういうものがなく、みんなが(1人の人間として)いろんな面を持っている、まさに集大成(途中、言葉が出てこなくて何度も言い間違える)です。

金子:植野と私は似ているところがあるなと感じています。とても人間臭いキャラクターです。
京都アニメーションさんの作品にはもう一作品(たまこまーけっと/たまこラブストーリーの常盤みどり役)出ていますが、この子も表面上は笑いながらも内心は違うことを思っている、2つの感情を持っている。
植野がずっと大事にしているものーーあ、言えないんだっけ(笑)。小学生から大事にしているものがありまして、これがあるから、こういう風な言い方になるんだと、なるほどな思って貰えたら。

石川:佐原は誰より弱虫ですが、自分で克服ができる、強くなろうと思える子です。
自分に似ているというよりも憧れです。
最後のシーン以降も佐原の話は続きますが、解決出来ていないけど明日も生きていこうという人間らしい感じが佐原さんの魅力だと思います。

司会:最後にひとことお願いします。

石川:今日はお越しいただきありがとうございました。
私は原作から好きだったので、楽に観られる作品ではないですが、最後まで観てもらったら、何か心に残るモノがある作品だと思います。(原作と違い映画は)2時間で観られるので、何か立ち止まった時にでも観直して貰えたら、あなたに寄り添っていけるような作品であったらと思います。

金子:沢山の方に来てもらって、何回も観てもらってうれしいです。
映画館で観るのは、これが最後になるかと思いますが、何かを感じてもらえたら嬉しいです。
沢山のキャラクターがいるので、どこか共感できるところがあると思います。考えながら何度でも観てもらえたら嬉しいです。

早見:今回はお越しいただきありがとうございました。
30回目の舞台挨拶如何でしたでしょうか。
これから「聲の形」を観てもらって、その後の家に帰るまでのいつもの帰路が、いつもとは違うように感じられるような作品だと思います。

同じ映画でも、観る度に毎度違う1回だったと思わせるような作品だと思います。いろんな刺激を受けて頂けると思います。