1年前から公開を心待ちにしていた映画「聲の形」の完成披露上映会に行って来ました。

 いつも通り自分の雑なメモから舞台挨拶のレポート起こしました。微妙なニュアンスの違いや意味の捉え間違い等もあるかと思います。もし明らかな誤記がございましたらご指摘頂けると助かります。今回は何と、舞台挨拶の様子が動画配信もされたので落ち着いたら明らかな誤りについては自分でも後程修正しようと思っています。

映画「聲の形」完成披露上映会 舞台挨拶特別中継

日時:2016年8月24日(水)舞台挨拶開始18:30/上映開始19:00
会場:丸の内ピカデリー2
登壇者:早見沙織、松岡茉優、山田尚子監督、松澤千晶(司会) 
※以下敬称略
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司会:まずは挨拶からお願いします。

早見:西宮硝子役の早見沙織です。本日はお集まり頂きありがとうございます。最後まで楽しんで下さい。

松岡:今回初めて「聲の形」を楽しんで頂けたらとおもいます。

山田:監督の山田尚子です。とうとう出来上がりました。今日は緊張しています。よろしくお願い致します。

司会:LINEライブで配信するにあたって、それぞれ楽屋でアダ名を決めていたようですが早見さんが「はやみん」、松岡さんが「まっつん」、監督が「なおべえ」とのことですね。

司会:キャラクターを演じるにあたって心がけたこと、感じたことは何でしょうか。

早見:硝子は設定的には耳が聴こえない。アフレコ現場で、なおべえ(笑)と2人でお話させて頂いた時も、人と人との心のぶつかり合いや気持ちが伝わらないもどかしさ、そして心に希望が宿るような作品になればと思います。
硝子は、伝えようとしても伝えられず、聖人君子ではなく、1日1日を一所懸命にもがきながら生きている子です。

松岡:最初は小学校時代の将也は、イジメっ子でどうしようもないと思った。
しかしずっと向き合っていると凄く純粋だと思った
はじめは「聲の形」のキャラクターははみんな苦手だったが映画を観終わったら大好きになった。実際の人間関係でも、最初苦手だなと思った人が実は良い人だと分かったりと、そういうものだなと思います。

山田:お二人がちゃんと喋ってくれたので私は言うことが……。
原作を読んだ時、人の心のコアの部分に触れる作品だと思った。人と人との関係が肯定的に描かれ、尊さを感じた。人と人として対等に描いていきたいと思った。

司会:役を演じる上で心がけたことは何でしょうか。

早見:色々と心に刺さるシーンが沢山でした。
幼少期の硝子と将也が、つかみ合いぶつかり合って心を伝えるシーンがあって、言葉には全然なっていないが、確かに伝えたい事があってこれが「聲の形」なのかと思った。

松岡:私もそのシーンが大好きで、お互い何言ってるかわからないが2人でぶつかり合って感じ合って「わー」って思った。

早見:お互いに「わー」って思った。

松岡:この時に叫びすぎたせいで(後に収録した)大事な言葉で声が出なくなった。誠心誠意頑張った大好きなシーンです。

山田:そのシーンでは、将也は聴こうとし、硝子は伝えようとしている大事なシーンなので取り上げて貰って良かった。

司会:ここで2人からメッセージが届いていますので紹介します。
(スクリーンに入野自由からのビデオメッセージが表示される)

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入野:本日は会場に行けずすみません。
「聲の形」では、山田監督と描きたい部分について話し、伝えたいけど伝わらない、繋がりたいけど繋がらない、これをテーマとして、芝居に悩んだ時はこれに寄せるようにしました。

原作7巻を凝縮したので、残念ながらカットされている部分もありますが表現したいものがギュギュッと詰まっています。みなさんの愛をぶつけていって下さい。
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司会:小学生を演じた松岡さんから見て高校時代の将也はどう映りましたか?

松岡:ごめんね(笑)と。
アフレコで入野さんとご一緒することは無かったのですが、一瞬だけ会えた時があって、その時はクライマックスのシーンの収録前だったが、入野さんの声を聴けたから、最後の演技が出来た。将也は(小学校時代と高校時代で声が違うが)一人の人間だったと感じたと腑に落ちた。

あと、入野さんと挨拶した時は2人共アフレコ以外の仕事がなくてお互いモアモアした頭が揺れあってた(笑)。

早見:この幼少期があったから、この大人の将也になったんだと思った。実際には高校時代を先に録って、後から幼少期を録ったが、幼少期の将也が居たから高校時代の将也が居ると感じた。

入野さんとまっつんのお芝居があって、視聴者としてはいいなと思った。

司会:メッセージの2件目として主題歌を担当したaikoさんからの手紙を読み上げます。

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aiko:本日は舞台挨拶に伺えずすみません。
私は原作の「聲の形」が大好きで、漫画で読んで感動してライブで1巻のあらすじを延々と語ってたこともあります。主題歌の話が来た時はほんと嬉しかったです。

「恋をしたのは」では揺るぎない強い思いや人の心の強さを描きました。硝子と将也は憧れです。
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早見:主題歌のピアノの入りが好きです。

山田:ピアノで入り、ピアノで終わるのがピアノの練習曲みたいで好きです。小学校から高校の将也を見てくれているようでした。

司会:最後にメッセージをお願い致します。

松岡:いよいよ、みなさんに作品を届けることができて嬉しいです、おまたせ致しました。自分も周りを許せたし、明日生きるのが楽しみになった。素敵な映画です。

早見:ふんわりとした優しい絵柄と音楽に包まれていながら、内容はかなり鋭利なものになっています。開けたくない思い出箱をこじ開けられたような感じですが、この時間だけは、その箱を閉じずに開放して、スクリーンに自分をぶつけて行って下さい。

山田:明日一歩進めるかなという希望を持っていけるような作品になればと思います。
よろしくお願い致します。